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残念なネトゲプレイヤーによる残念なタルタロスブログ

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【ドヤドジ】貴方に捧ぐ、罪と罰

悠さんの書かれたヤンデレ猟奇ドジたんのドヤサイド。
こちら↑を読んでからじゃないと意味がわからない不親切仕様←

悠さんのとこのSSの時間軸の穴を埋めるお話も悠さんが書いて下さったのでリンクペタリ。


・いつものドヤロト×ドジロト。
・いつもと違ってヤバいくらい病んでる。
・あの日を振り返る、ドヤの独白。
・とてもイラッとすると思う←
・それでもよい方のみ、追記から。





***********



――薄暗い部屋に響く、小さな小さな子守唄。

それは、愛しさを込めて紡がれる、慈しむような歌声。

部屋の中心には、幸せそうに眠る一人の青年と歌声の主が寄り添っていた。

歌声同様に優しさを込めた手で自分に凭れて眠る愛しい恋人の頭をゆっくり撫で、

歌声の主――アエルロトは、瞳を閉じた。





【貴方に捧ぐ、罪と罰】





――この部屋で過ごすようになって、何日が経ったのだろうか。

傷からくる熱で朦朧と過ごし、漸く起き上がれるようにはなったのだが――

窓にかけられた分厚いカーテンが、外の景色を遮っており、

今が何日なのかはともかく、何時なのかすら、私にはわからないでいた。

恐らく、既に数日は経っているのだろう。

私がいなくなった事は誰にも気付かれていなければいいのに、と思う。

それは友人達に心配をかけるという不安からではなく、

彼と過ごすこの穏やかな時が脅かされませんようにという願いだった。

尤も、私には親族もいないのだから、そんなに騒ぎにはなる事はないだろう。

唯一の心配材料は、私の居場所を察知出来るアンジェリナくらいだが――

扉に描かれた彼の術法陣の構成を見るに、恐らくその心配も不要だろうと安心した。

そこまで考え、コロコロと表情が良く変わる見知った少女の姿が脳裏を過ぎる。

彼女はきっと、自分達に置いて行かれたと思うのだろうと――ぼんやり考えた。

けれど、彼が彼自身以外の事を気に掛けるなと言ったのだから、

これ以上は彼への裏切りになる。

瞳を閉じて小さく頭を振り、幼馴染の少女の面影を脳裏から閉め出した。

私の傍らには彼がいる、それだけが大切な事なのだ――そう言い聞かせて。





あの日、彼の初めての我侭を受け入れ、私の血で彼が手を汚したあの瞬間――

総ては終わった。

今も痛むこの空洞の眼窩は、私の罪であり、罰であり、償いであり――

そして、与えられた愛だった。

未だに癒えぬ傷と引き換えに私が彼に捧げたものは、目玉だけではなくて。

彼の一時の心の安寧と引き換えに、一生消えない罪を背負わせたのだと――

心の何処かでは、理解していた。

気付かぬまま彼の心をじわじわを蝕んでいったのは、私の罪。

そして、私はその咎を受け入れ、壊れゆく彼の心に最期のとどめを刺した。

本当は、受け入れたというよりは認めたくなかったのかもしれない。

どちらにしろ、私達はもう後戻りなど出来ないのだ。

――私が、彼の退路を奪ってしまったのだから。



片方の目を失った事を、彼の言葉を受け入れた事を――私は後悔などしていない。

けれど、もしも彼が正気を取り戻せば、きっと私を傷付けたと気に病む事だろう。

どうして、あの時――私は無理をしてでも拘束を振り解かなかったのか。

どうして、あの時――彼が手を下す前に自らこの目を潰してしまわなかったのか。

そうすれば、彼の手を汚す事などなかったのにと

――ただそれだけを、私は今も後悔し続けているのだ。





――ふと、扉に加えられた“見えない力”が、物思いの淵から私を呼び戻す。

私に寄り掛かって静かに眠る愛しい彼の頭を、そっと優しく撫でた。

心配などしなくて大丈夫、そう言い聞かせるように。

この場所を突き止め辿り着けたのだから、きっと親しかった誰かなのだろう。

それでも――彼にも私にもお互いだけなのだと、彼がそう言ったから。

彼の眠りを妨げるその前に、速やかに憂いの基を絶たねばならない。

“招かれざる客”に向けて、私は語りかける。


「こんにちは――いいえ、お久し振り、でしょうか。
 彼が起きてしまわぬよう、お静かにお願い致しますね」


こんなに幸せそうに眠っているのに、起こしてしまっては可哀想でしょう?

起こさぬようにそっと呟いて、唇の前に立てた人差し指――

その手が無意識に小さく震えていた事を、私は知らない。



***********


病的なまでに溺愛し総てを許容するのは、本当の優しさではないよねと。

罪滅ぼしだと思い込んで更に罪を重ねる、そんなIf話。


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  1. 2010/10/21(木) 11:39:16|
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